105(P-46) キノン型ジテルペンの抗トリパノソーマ作用機構(ポスター発表の部)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Trypanosoma cruzi, a parasitic protozoan, is the causative agent of Chagas' disease in Central and South America. In our search for trypanocidal compounds in medicinal plants used in Uzbekistan, we isolated new trypanocidal diterpenes from the EtOAc extract of Dracocephalum komarovi. Since komaroviquinone, a quinone-type diterpene 1, showed potent trypanocidal activity, we tested natural quinones to find out quinone-type diterpenes 2-5 from Salvia miltiorrhiza to have potent trypanocidal activity. Several quinones have been reported to have trypanocidal activity, and these compounds are thought to exert their trypanocidal action by generation of reactive oxygen species, which is catalyzed by flavo-enzymes such as trypanothione reductase, in the parasite. Recently, an enzyme, which catalyzes the two-electron reduction of 9,11-endoperoxide PGH_2 to PGF^<2α>, was isolated from T. cruzi. This enzyme (TcOYE) was found to be a member of old yellow enzyme family, which has been isolated from yeasts, plants, and bacteria but not from animals, and to catalyze one-electron reduction of trypanocidal quinones. Thus, we investigated the role of this enzyme. Under an anaerobic condition, quinone-type diterpenes 1-5 were efficiently reduced by TcOYE in the presence of NADPH as a cofactor. NADPH was almost 2-fold more effective as the cofactor than NADH. Electron spin resonance experiments showed that, under the anaerobic condition, TcOYE catalyzed one-electron reduction of 1-5 to form semiquinone radicals, and under aerobic condition, these radicals reduced molecular oxygen leading to regeneration of the quinone and formation of superoxide anion radicals, which will cause oxidative damage to cellular components resulting in the death of the parasites. Compounds 2-5, which have larger one-electron reduction potentials, were better substrate of TcOYE than 1, which has a smaller reduction potential. However, the specific activity was not completely parallel with the reduction potential, indicating the importance of the substrate specificity of TcOYE. The specificity was not also parallel with the trypanocidal activity: komaroviquinone (1), which was not the best substrate of TcOYE, showed the strongest trypanocidal activity among the tested compounds. This suggested the involvement of other flavo-enzymes in the generation of active oxygen species. An experiment to evaluate the importance of TcOYE in this process is now in progress.
- 天然有機化合物討論会の論文
- 2003-09-01
著者
-
青木 孝
順天堂大学医学部熱帯医学・寄生虫病学
-
嶋田 淳子
群馬大学医学部保健学科検査技術科学
-
裏出 良博
大阪バイオサイエンス研究所
-
嶋田 順子
群馬大学医学部保健学科検査技術科学
-
大久保 敬
阪大院工
-
福住 俊一
阪大院工
-
裏出 良博
大阪バイオ研・分子行動生物
-
裏出 良博
大阪バイオ研
-
内山 奈穂子
京大院薬
-
木内 文之
国立衛研
-
伊藤 美千穂
京大院薬
-
本多 義昭
京大院薬
-
Kubata Bruno
US Army Medical Research Unit-Kenya
-
Kabututu Zakayi
大阪バイオ研
-
嶋田 淳子
順天堂大医
-
坪内 暁子
順天堂大医
-
青木 孝
順天堂大医
-
Kodzhimatov Olimjon
ウズベキスタン植物研
-
Ashurmetov Ozodbek
ウズベキスタン植物研
-
青木 孝
順天堂大・医・寄生虫学
-
大久保 敬
大阪大学大学院工学研究科
-
木内 文之
国立医薬品食品衛生研究所
-
Kiuchi F
Graduate School Of Pharmaceutical Sciences Kyoto University
-
木内 文之
慶應義塾大学薬学部
-
本多 義昭
生薬品質集談会
-
伊藤 美千穂
生薬品質集談会
-
福住 俊一
大阪大学大学院工学研究科・alca(jst)
-
大久保 敬
大阪大学大学院工学研究科・alca(jst)
-
木内 文之
金沢大学薬学部
関連論文
- 睡眠の分子生物学 (特集 睡眠障害の最新の知識) -- (睡眠障害臨床の基礎知識)
- 医学教育の変革に向けての寄生虫学・医動物学教育
- 鼻粘膜におけるプロスタグランジンD2合成酵素の発現とその局在
- プロスタグランジン D2-CRTH2 を介する鼻アレルギー応答の解析
- DNAワクチンを用いた細胞内寄生原虫Trypanosoma cruziに対する防御免疫応答の誘導(平成13年度順天堂大学疾患モデル研究センター利用者研究発表会抄録)
- P126 住血吸虫感染マウスの肝臓内胆管上皮細胞に存在するエオジン好性物質 (ES) の解析
- P52W1-8 Trypanosoma cruzi 感染経過に及ぼす補助刺激分子の役割
- 79 鼻茸形成におけるプロスタグランジン合成酵素の役割(Chemical mediators及びその類似物質,一般演題(口演),第56回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- 245 プロスタグランジン合成酵素発現のアンバランスと好酸球性炎症との関連(Chemical mediators及びその類似物質(1), 第55回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- プロスタグランジンD合成酵素の構造と機能
- 0677 Prostaglandin D_2合成酵素遺伝子導入による血管内皮細胞における線溶系活性化への影響
- P590 Prostaglandin D2合成酵素遺伝子導入による誘導型一酸化窒素合成酵素mRNA転写及び一酸化窒素合成に及ぼす影響
- 分泌性ホスホリパーゼA_2群の組織内分布
- フェノール性抗酸化剤からの活性酸素生成
- P085 PTCA後の傷害血管局所の病態および再狭窄機序におけるプロスタグランジンD2の役割
- O1-49 後部視床下部電気刺激による抗てんかん作用機構 : ヒスタミン覚醒系賦活の関与(神経伝達物質・生理,一般演題(口演),第40回 日本てんかん学会)
- 188 ヒト樹状細胞における造血器型プロスタグランジンD合成酵素の発現(Chemical mediators,シグナル伝達2,一般演題(デジタルポスター),第57回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- 2P037 リポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の溶液構造(蛋白質(構造・構造機能相関),ポスター発表,第45回日本生物物理学会年会)
- プロスタグランジンD合成酵素の構造変化に関する研究
- 2K1600 リポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の変性過程における特性(1.蛋白質(B)構造・機能相関,一般演題,日本生物物理学会第40回年会)
- 造血器型プロスタグランジンD合成酵素のプロテアソームシステムによる分解機構
- 脂肪細胞におけるPGF合成酵素の単離と機能解析
- 3K1330 X線溶液散乱法を用いたプロスタグランジンD合成酵素(L-PGDS)の構造変化に関する研究(1.蛋白質(B)構造・機能相関,一般講演,日本生物物理学会第40回年会)
- 原虫トリパノソーマ・クルーズのジヒドロオロト酸脱水素酵素に対する日本沿岸海藻由来の阻害活性のスクリーニング
- 不眠の分子機構 (特集 不眠症--基礎・臨床の最新研究) -- (不眠の病理機構)
- 1SD02 プロスタグランジン合成酵素の構造を基にした阻害剤開発と創晶プロジェクト(Medical構造ゲノミクスへのroad map)
- 105(P-46) キノン型ジテルペンの抗トリパノソーマ作用機構(ポスター発表の部)
- P-072 放射線防護剤を指向した分子内に塩基性部位を有する新規ビタミンE誘導体の開発(ポスターセッション)
- P1-010 フェノール性抗酸化剤のラジカル消去機構(活性酸素種)
- 睡眠物質としてのアデノシン (特集 運動の限界と中枢性疲労)
- 鼻茸におけるシクロオキシゲナーゼ代謝
- マウス脳虚血再灌流モデルにおけるHPGDSとミクログリアについての検討(平成16年度順天堂大学老人性疾患病態・治療研究センター研究発表会抄録)
- マウス脳虚血再灌流モデルにおけるHPGDSの役割についての検討(平成19年度老人性疾患病態・治療研究センター研究発表会)
- ヒト造血器型プロスタグランジンDの合成酵素cDNAの単離と発現
- キャピラリー電気泳動による脳脊髄液中のβ-Trace蛋白質の分析
- キノン類の電子移動還元反応における希土類イオンの触媒作用と対アニオン効果
- スカンジウムイオンを触媒とするアセナフチレンとp-ベンゾキノン類の光環化付加反応
- 希土類イオンのラジカル種との錯形成と電子移動触媒活性
- 希土類イオンを触媒とする光電子移動酸化反応
- ラジカルアニオン種の電子移動反応における希土類イオンの触媒作用
- Human Apoptosis DNA chipを用いた細胞内寄生原虫感染細胞におけるFasを介したアポトーシス抑制機構の解析(平成13年度順天堂大学老人性疾患病態・治療研究センター発表会抄録)
- P4-8-9 樹状細胞からのPGD2産生機序とその役割(P4-8皮膚アレルギー(アトピー性皮膚炎を除く),一般演題,第22回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 2. 群馬県における成人のスギ花粉およびダニIgE抗体保有率 : 10年間における変化及び自覚症状との関連について(第52回北関東医学会総会抄録)
- 妊娠中毒症及び正常血圧妊婦におけるプロスタグランジンD合成酵素濃度(一般演題:ポスター)
- 非RI標識プライマーエクステンション法による転写開始点の同定
- サンドイッチELISAによるヒト脳型プロスタグランジンD合成酵素(β-トレース)測定法の開発
- 羊水における脳型プロスタグランジンD合成酵素の由来
- P100W4-2 Trypanosoma cruzi 感染による宿主アポトーシスの解析
- 寄生原虫による宿主細胞の分子修飾 (特集 感染症の分子医学--基礎と臨床)
- 南米型トリパノソーマ感染による宿主細胞のアクチン動態の変化
- 第9回日中寄生虫病学セミナ-報告
- P170 熱帯熱マラリア原虫の株間における細胞増殖の相違に関する分子細胞生物学的解析
- 1. 群馬県におけるToxoplasma gondii抗体保有率の推移(第52回北関東医学会総会抄録)
- 希土類イオン架橋型錯体生成による高次自己組織化電子移動反応
- 1A1130 リポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の低濃度変性剤による活性化
- 1-III-17 ヒト巨核芽球性白血病細胞(CMK)における造血器型プロスタグランジンD合成酵素発現 : 第49回大会一般研究発表要旨
- 三日熱マラリアミトコンドリア電子伝達系シトクロム酸化酵素サブユニットIII遺伝子のクローニング
- Mitochondrial Cytochrome c Oxidase III (COIII) Gene of Plasmodium vivax
- P101 Trypanosoma cruzi のコハク酸/フマル酸酸化還元系について
- 睡眠の基礎研究 (不眠)
- P167 熱帯熱マラリア原虫の核タンパク質輸送担体トランスポーティンの分子クローニング
- P161 N_2 cavitation 法によるマラリア原虫ミトコンドリアの調製と生化学的解析
- P104 ブタ回虫におけるシトクロム b_5 の役割 : 生体内分布とメトヘモグロビン還元
- A Cysteine Proteinase from the Liver Fluke Fasciola spp.--Purification,Characterization,Localization and Application to Immunodiagnosis
- トリパノソーマのピリミジン生合成遺伝子クラスター (特集 パラサイトの分子戦略)
- P97 クルーズトリパノソーマにおけるピリミジン生合成経路初段 3 酵素のタンパク質相互作用
- 特異な性質を持つ回虫シトクロムb_5について
- 実験動物用X線CT(LaTheta)による各種パラメータの解析
- 阻害剤開発のための2種のプロスタグランジン合成酵素の構造と機能
- 2P34 プロスタグランジンD合成酵素のNMRによる立体構造解析
- Cytochrome c Oxidase III (COIII) Gene of Plasmodium vivax: Complete Coding Sequence and Its Expression in the Erythrocytic Stages of the Parasite
- トリパノソーマ科原虫(Trypanosoma cruzi)のピリミジンde novo合成経路第2段酵素aspartate carbamoyltransferase(ACT)遺伝子の特徴とその発現
- 寄生虫感染とアポト-シス (10月第5土曜特集 アポト-シス) -- (感染とアポト-シス)
- ヒト由来プロスタグランジンD合成酵素の金属イオン効果のメカニズム
- 光増感電子移動反応における希土類イオンの触媒作用
- 睡眠の液性調節 (臨床睡眠学--睡眠障害の基礎と臨床)
- 寄生蠕虫におけるピリミジンヌクレオチドの生合成およびその調節機構
- 寄生虫感染とアポトーシス(特別講演,第54回北関東医学会総会抄録)
- 寄生原虫の生き残り戦略 : 南米型トリパノソーマ感染による宿主アポトーシス抑制分子機構の解析(流れ)
- 16.赤痢アメーバ原虫に対するハロゲン化アミノ酸誘導体の効果(一般演題,第53回北関東医学会総会抄録)
- 睡眠と覚醒の機序 (特集 睡眠障害の診断と治療)
- 睡眠物質プロスタグランジンD2 (特集 睡眠研究 Up To Date)
- 睡眠科学の現在と未来 : 睡眠物質の研究から在宅睡眠測定まで
- 睡眠覚醒調節の分子機構
- 睡眠覚醒の分子機構
- 架橋配位子と希土類イオンとの段階的錯形成を利用した蛍光センサーの開発
- 希土類イオンとラジカルアニオン種との錯形成制御による電子移動の触媒作用とサーモクロミズム
- NADH/NAD類縁体の酸化還元反応における希土類イオンの電子移動触媒作用
- 光電子移動反応の触媒制御
- 睡眠覚醒の分子機構
- プロスタグランジンDとアデノシンによる睡眠調節 (特集 睡眠と覚醒の脳内機構)
- 内因性睡眠物質 (特集 睡眠と生活習慣病 : 基礎・臨床研究の最新知見)
- 講演 携帯型睡眠脳波計測装置の開発とその応用について (日本睡眠学会第36回定期学術集会 共催スポンサードシンポジウム 新しいホームモニタリング用睡眠測定装置の有用性と応用例)
- 高齢者の睡眠とその改善策 (特集 第6回「栄養とエイジング」国際会議 講演録 超高齢社会のウェルネス : 食料供給から食行動まで) -- (栄養と脳の高齢化)
- 61.蝸牛におけるプロスタグランディン合成
- 活性酸素種の酸化還元反応における希土類イオンの触媒作用
- NADHモデル反応における希土類イオンの触媒作用
- New Aspects on Prostaglandin D Synthases
- アルキルペルオキシルラジカルの電子移動還元反応における希土類イオンの触媒作用
- 光励起種の電子移動還元反応における希土類イオンの触媒作用