明治三十年代小学校長論に関する覚え書き
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概要
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明治後期学校経営における人間関係の問題の検討の一環として,校長の経営手腕,指導力を視野に入れた校長論を取りあげている。本稿で見るのは,明治三三(一九〇〇)年に『日本之小学教師』誌に発表された「如何なるを完全なる小学校長と云ふか」と題する論考である。同誌の発行者である「国民教育学会」が,右の題目のもとに意見を求め,それに応じたものの入選作三編を主に見ていく。注目する所は「完全なる小学校長」像,その要件についての見解を述べていくにあたって論者が採っている視点になる。個々の論考の内容はそれぞれの筆者のものであるが,課題を提示し,応募論文を審査し入選作を決め,誌上に公表した刊行者-実質的には多田房之輔-の校長論への関心も無視できない。入選作の公表を通して『日本之小学校教師』が示した校長論への視点の類型を見ることができるであろう。
- 桜花学園大学の論文
- 2008-03-31
著者
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