現地踏査を生かした地歴教育の事例 : バイカル湖周辺を素材として
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概要
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本稿では筆者の経験において地歴教育の課程中特に学生にとって具体的なイメージを描くことの困難なシベリアの地誌(本稿では広義の意味でこの言葉を使用する。即ち自然、風土にはじまり考古、歴史、民族から、現在における政治、経済、文化状況までを含めて用いる。)を素材とした授業案を提示し、どのようにして過去の筆者の現地踏査経験を教育活動に生かすことができるかを探りたい。筆者の現地踏査は2005年8月下旬、イルクーツク市より列車でバイカル湖岸を東進し、ブリヤート共和国首都であるウラン=ウデ市に数日滞在したにすぎないが、上記諸点に関して現地のラマ教がロシア人と先住のブリャートモンゴル系の人々との融和にあるていどの役割を果たしているのではないか?という自分なりの問題意識をもって接し、その感想も含めて旅行の経験を人文社会系各科目の教授法に生かす方法を試みたものである。ただし、筆者の担当科目が現代社会(1年次)、歴史(2年次)、経済学(4-5年次)と多岐にわたり、各科目のいずれも本稿のような主題学習と多少とも関連性をもつため1単位時間分といった時間的を特に設けず、科目に応じて以下に例示した授業案から適宜取捨選択することができるものと考える。また以下各節の〇内番号は便宜上のものであり、必ずしもこの番号順どうりの授業展開を行う必要はない。
著者
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