あたらしい技術者倫理像についての一考察 : 日工教ワークショップに参加して
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概要
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本稿では2005年1月14,15の両日にわたり、東京代々木の新日鉄研修センターにおいて社団法人日本工学教育協会(以下略称「日工教」もしくは英語略称のJSEEで記載)主催により開催された第五回「ワークショップ技術者倫理」の参加を素材に筆者なりの問題意識を述べる。参加直後の同年2月において筆者は簡単な報告文を当時の教員ウィークリィに掲載したが、本稿では過去の報告文に記載しなかった各分科会の討議内容と現在における筆者の問題意識を主とする。ワークショップ開催後2年を経過した2007年現在、今夏の新潟県中部域地震の影響による原子力発電所の安全性の問題、また米国ミネアポリス市における老朽架橋の落下事故など技術者倫理に関わる世論関心の高まりがより一層みられ、この分野の重要性は自明となっている。2年前に各セッションで生まれた意見の中にはその後に顕在化していった問題に対応するためのヒントが隠れているものと考え、この点でも資するものがあるであろう。筆者自身本校専攻科において科学技術史を担当しているため2年前と比べ技術者倫理がより身近な課題となっている。いっぽう筆者はカトリックミッションスクールにおける技術者倫理のあり方について独自性を出せないかものかと考えており、この点についてもコメントしたい。なお参加者、参加校の名称と肩書きは全て当時のものである。
著者
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