NPO・政府・企業間の戦略的協働に関する実証研究 -ツール・ド・北海道の事例分析-
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概要
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本研究の目的は,ツール・ド・北海道における戦略的協働(もしくは「協働」と略記)の詳細な事例研究を通じて,NPO,政府,企業といった3つの異なるセクターに属する組織による戦略的協働のプロセスを解明することである。戦略的協働は「セクターを異にする複数の組織が異なるいくつかの戦略的意図を実現するために,単一セクターの主体のみでは実現が困難なプロジェクトを共同して実行する活動」と定義される。 本研究では,小島(2006)によって導出された「協働の窓モデル」を用いて分析を行った。その結果,(1)協働アクティビストが,複数の重層的に連結された場を活用する場合,協働が促進される,(2)アジェンダの進化によって協働が促進される,(3)協働アクティビストが,協働を意図した活動だけでなく,協働を必ずしも意図しない偶然生じたこれまでの活動をうまく活用する場合,協働が促進される,(4)協働が成功するとその先例は特定の領域内だけでなく他の領域にも波及する等,従来の研究では必ずしも明らかにされてこなかった新たな知見が獲得された。
- 北海道大学の論文
- 2008-03-10
著者
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