リアクティブ型アドホックルーティングにおけるフラッディング自己最適化手法(MBL)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
無線アドホックネットワークではこれまで様々なルーティングプロトコルが研究されてきた.その中でもリアクティブ型プロトコルでは通信の開始に必要な経路のみを確立するため,定期メッセージの交換は行なわず,通信が少ない場合のオーバーヘッドが少ない.その一方でノードが密に配置された場合や通信頻度が高い場合にはオーバーヘッドが大きくネットワーク全体が不安定になってしまう.本研究ではリアクティブ型プロトコルにおいて近隣ノードの情報を既存のメッセージに埋め込むことで定期メッセージを用いずに近隣ノードの情報を集め,それによりメッセージのフラッディングを効率化する.フラッディングは繰り返される度に自己最適化することになる.プロトタイプシステムをリアクティブ型プロトコルDYMOの機能拡張として実装し,Qualnetネットワークシミュレータ上で性能評価を行った.結果,経路の接続成功率を保ちながらルーティングメッセージ数が最大で17%削減出来ることを確認した.MAC層の競合オーバーヘッドまで考慮するとネットワークのスループットと安定性に大きく寄与すると考えられる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2007-11-21
著者
-
江崎 浩
東京大学大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻
-
江崎 浩
東京大学 大学院 情報理工学系研究科
-
江崎 浩
東京大学大学院情報工学系研究科
-
安本 直史
東京大学大学院情報理工学系研究科
-
藤田 祥
東京大学大学院情報理工学系研究科
-
江崎 浩
東京大学大学院 情報理工学系研究科東大グリーンICTプロジェクト代表WIDEプロジェクト代表
関連論文
- 1.国内ブロードバンドトラヒックの動向(IP網トラヒック計測)
- メディアとネットワーク
- 固有値解析を用いたAS間接続開係の数値評価手法の提案(パラレル,インターネットと情報倫理教育,一般)
- 固有値解析を用いたAS間接続関係の数値評価手法の提案(パラレル,インターネットと情報倫理教育,一般)
- 商用期を迎えたP2Pとその課題
- B-16-6 非ネットワーク対応ディジタル家電のネットワーク制御手法の一考察(B-16.インターネットアーキテクチャ,一般セッション)
- BS-7-5 Live E!プロジェクト : ディジタル百葉箱による自律的な気象データの共有(BS-7.ユビキタス社会に向けた情報通信技術高度利用の全国展開,シンポジウム)
- B-7-82 インターネットへの接続性に依存しないメッセージ交換環境の提案と実装(B-7. 情報ネットワーク,一般セッション)
- グリーン東大工学部プロジェクトにおける取組みと成果 (インターネットアーキテクチャ)
- ユーザ視点に基づいたブロードバンドインターネット環境における遅延・パケットロスの傾向分析(ネットワークの制御と品質,ネクストジェネレーションに向けたインターネットアーキテクチャ論文)