スペクトロフォトメーターを用いた紫イモのアントシアニン色素評価
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概要
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本研究は、スペクトロフォトメーターを用いて有色サツマイモ(紫イモ`アヤムラサキ'`ムラサキマサリ')のアントシアニン色素評価について検討した。(1)スペクトルの測定は、試料ごとに15部位の試験片を作成し、450~600nmの可視光領域で反射光郷土を測定し、吸光度二次微分スペクトルを求めた。(2)アントシアニン色素の評価には、抽出液(50%酢酸に24時間浸漬)の吸光度二次微分スペクトルから510±15nmの範囲で最も吸収の強い波長を選んだ。その結果、アヤムラサキで525nm、ムラサキマサリで526nmの波長において強い吸収が観察された。(3)アントシアニン色素の吸光度の検量線は、試験片ごとの吸光度二次微分値を説明変数、化学抽出法で求めた波長の吸光度値を目的変数として重回帰分析から求めた。(4)アヤムラサキでは、アントシアニン抽出液の525nmと強い関係が観察された分光器の525nmを第1波長に検量線を作成した結果、5波長での実測値と予測値の間には、重相関係数R=0.861、SEP=0.041となり予測精度は比較的良好であった。(5)ムラサキマサリでは、アントシアニン抽出液の526nmと強い関係が観察された分光器の527nmを第1波長に検量線を作成した結果、5波長での実測値と予測値の間には、重相関係数R=0.756、SEP=0.019となり予測精度は比較的良好であった。Measurement of some internal properties of fruits for quality and safety is becoming more important to the consumers and the industry in whole. The main goal of this research is to develop prediction models that can estimate anthocyanin pigment content in purple-fleshed sweetpotato 'AYAMURASAKI' and 'MURASAKIMASARI' using spectrophotometry in the visible range (450-600nm). Using stepwise multiple linear regression, calibration model wavelengths were selected using the second derivative of the smoothed absorbance spectral data. The five-wavelengths model had a correlation coefficient R of 0.861 with a standard error of calibration (SEC) of 0.048 and prediction (SEP) of 0.041 for the 'AYAMURASAKI' sample sets, and an R of 0.756 with a SEC of 0.019 and a SEP of 0.019for the 'MURASAKIMASARI' sample sets.
- 宮崎大学の論文
著者
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永田 雅輝
宮崎大学附属図書館
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永田 雅輝
宮崎大学農学部農業生産機械学講座
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永田 雅輝
宮崎大農
-
小林 太一
宮崎大学農学部生産環境システム学講座
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永田 雅輝
宮崎大学農学部
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小林 太一
宮崎大学農学部
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