オーチャードグラスの生産性に関する研究 : I.個体植えにおける茎葉系の収量に対する貢献

概要

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オーチャードグラス12品種を個体植えにして,収量と収量構成要素の関係および収量構成要素間の相互作用を検討した。得られた結果は以下の通りである。1.個体重は1茎重と有意な正の相関関係を示し,茎数との間には負の相関関係が存在した。1茎重と茎数の間には強い負の相関関係が認められた。1茎重は,草丈×(茎の太さ)^2と強い正の相関関係を示し,特に草丈の影響を強く受けていた。2.草型指数(個体乾物重/(茎数)^2)により供試品種を茎重型・茎数型に分類した結果,これらの型は,従来の採草型・放牧型によく対応することがわかった。3.茎重型の品種の個体重は,1茎重,茎数の両者と有意な正の相関関係を示した。一方,茎数型においては,茎数との間には有意な正の相関関係が存在したが,1茎重との間には負の相関関係が認められた。4.茎を出穂茎と栄養茎に分けた場合,茎重型では出穂茎の,茎数型では栄養茎の増収効果が大きく,茎重型は,出穂茎を数,形の両面において大きくすることが,茎数型においては,形は小さくても葉の多い栄養茎の数を増すことが多収につながることが示唆された。
日本草地学会の論文
1978-07-31