乳幼児をもつ母親の内的ワーキングモデルと社会支援に対する態度との関連
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概要
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乳幼児をもつ母親の内的ワーキングモデル(以下,IWMとする)と社会支援に対する態度との関連を明らかにするため,乳幼児健診のために保健センターに来所した母親を対象に量的記述的研究を行った。707名中260名の母親からの有効回答を得,有効回収率は36.8%であった。母親のIWMのタイプはsecure傾向は164人(63.1%)であり,ambivalent傾向は58人(22.3%),avoidant傾向は38人(14.6%)であった。結果,(1)IWMがsecure傾向の母親が子育てを肯定的に感じているものが多いのに比して,ambivalent傾向では「しんどい」,「イライラする」,「不安が強い」と否定的に感じている母親が多かった。(2)子育てで行き詰ったとき,母親は身近な「誰かに相談」していたが,相談後の気持ちについては,ambivalent傾向,avoidant傾向の母親は満足感が低かった。(3)56.5%の母親が専門職に相談した経験をもっており,ambivalent傾向,avoidant傾向の母親の方がより多かった。しかし,専門職に対する信頼感や,相談意欲は低く,子育ての相談をするのは難しいと考えているものが多いことが明らかになった。
- 大阪府立大学の論文
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