ヘルスケアとソーシャルワークの視点 : 医療主導の組織連携の類型化とケアマネジメントへの影響
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概要
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ヘルスケアの推進に伴い「医療」概念が拡大し、その援助の対象や目標が広がった。一方「福祉」サービスも普遍化したため対象は重なり合い、目標も似通ったものになりつつある。その「医療」主導で行うケアマネジメントは、今後の我が国の高齢者ケア支援体制の一翼を担い、その性格づけに大きな影響を及ぼすと考えられる。そこで医療主導型のケアマネジメントの実態を、全国10ヵ所のケアマネジメント先行機関での面接聞き取り調査によって明らかにし、それらの類型化に向けた分析を試みた。その結果「医療」が自己完結的なアプローチを行いがちであること。新たなサービスを創出することに熱心であること。医療組織の方針が対象者の生活に影響しやすいことなどが判明した。そこで多様なサービスを、その普遍性や公平性、利潤性を担保しながら、適切に対象者にケアを届けるソーシャルワークの技術と、医療の価値観や先走りをチェックする福祉の視点がさらに重要になることが導かれた。
- 東海大学の論文
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