臓器移植後患者における心理・社会的問題の検討 : SF-36の結果から
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概要
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本研究の目的は移植後患者のQOLを把握し、また心理・社会的問題の関連を検討する事により移植後に必要とされるサポートを明らかにする事である。調査は16歳以上の腎移植患者99名、肝移植後患者86名を対象に郵送調査により実施された。有効回収率は腎移植後患者67%、肝移植後患者61%であった。調査項目は基本属性に加え、移植後患者の心理・社会的側面に影響を与える要因群とした。また健康関連QOL尺度であるSF-36を用いて移植後患者のQOLを測定した。結果、SF-36における国民標準値との比較では、移植後患者の全体的健康感が有意に低い事が明らかになった。また全体的健康感に影響を与える要因の検討を行い、肝移植後患者では就業・就学している患者において全体的健康感が高く、腎移植後患者では逆に就業・就学している患者が全体的健康感が低く、全体的健康感が就学・就業から受ける影響に違いがある事が明らかになった。
- 東海大学の論文
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