専門職意識に関する帰納的分析 : 精神科領域に勤務する看護士との面接を通じて
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
今回、単科の精神病院と総合病院の精神科に勤務する看護士に対して、専門職意識について聴き取り調査を実施した。帰納的分析処理を行ったところ、次のような結果となり、両群間で若干の差異が認められた。1.職務の位置づけについて:看護士は、その増加を男性機能の特性と関連づけてほぼ3期に分類し、それが遠因となり職務の位置づけも決定されたと判断していた。2.アイデンティティと教育について:看護士は、医師との比較から、専門職のアイデンティティの源泉について3つの要因を挙げていた。3.精神病院という場所について:看護士は、精神病院特有の不可避的な収容機能に付随する諸問題に対してジレンマを抱いており、専門職意識にも影響があると考えていた。4.専門職意識と役割について:看護士の考える専門職の概念の中に、3パターンの態度・価値・志向から構成される「価値群」ともいえるものが認められた。5.キャリア開発について:看護士は、看護活動の場と教育・訓練の場のそれぞれについて、キャリア開発の工夫に努めていた。
著者
関連論文
- 満足度・事前期待度によるサービス評価と施設選択要因に関する研究 : 精神神経科外来の初診患者を対象に
- 臓器移植プロセスにおける心理・社会的援助に関する研究 : レシピエント・透析患者・看護管理者の調査から
- 臓器移植プロセスにおける心理・社会的援助に関する研究 : 透析と移植に関する看護職の意識調査
- 不登校行動の相互作用論的展開 : 入院神経症児のケース分析を通じて
- 専門職意識に関する帰納的分析 : 精神科領域に勤務する看護士との面接を通じて