畑地雑草の発生生態
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概要
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傾斜畑の雑草群落の形成過程を知るため,耕うん時期をかえた場合の雑草群落について,耕うん後1年間にわたり調査したところ,次のような結果を得た。1傾斜畑における耕うん前の雑草群落は,ヨモギ,ススキ,アレチノギクなどが優占した。2耕うん時期と雑草発生数の関係は,3・4月に耕うんすると年間発生数が多く,8月と1月が少ない。また月別の発生数は,4月と1月が多く,7〜10月と2月が少ない。3発生雑草の優占度は,耕うん前の傾向と類似し,多年生と1年生の強害草が高位をしめた。4発生雑草を休眠型で分類すれば,1年生に属するものが約70%をしめ,そして散布器官型では,重力により種子が自然落下するものが63%と多く,また地下器官型では単立型が65%とそれぞれ過半数をしめた。5雑草群落形成の初期段階において,すでに強害草優占となったことは注目すべきで,将来,より強い多年生雑草優占の方向に遷移するものと推察される。
- 日本作物学会の論文
- 1973-12-25
著者
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