遅れを含んだフォッカーブランク方程式(基研研究会「ニューラルネットワーク〜これからの統計力学的アプローチ〜」,研究会報告)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿ではランジュバン方程式に「遅れ」の効果入れて拡張した確率微分方程式に対応するフォッカープランク方程式を近似的に導出する。手法としては拡張されたランジュバン方程式に近似的に対応するランダムウオークを使い、それを近似的に時間と空間について展開することによってフォッカープランク方程式を得る。このようなランダムウオークは遷移確率が一定の遅れを持った過去の位置によって決まるようなランダムウオーク(Delayed Random Walk)である。またここで得られたフォッカープランク方程式はちょうど遅れ時間と同じ時間離れた2点におけるジョイント確率分布の時間発展方程式として限られている。この式を定常状態において明示的に解き、数値計算の結果とくらべたところノイズの「大きさ」にくらべて十分に小さい「ドリフト」係数では有用な結果を確認した。
- 物性研究刊行会の論文
- 1998-06-20
著者
関連論文
- 時間軸上の「非局所性」と「ゆらぎ」 : 確率共鳴を通じて(話題)
- 遅れを含むランダムウォーク(基研研究会 確率モデルの統計力学,研究会報告)
- データ圧縮定理の統計力学(情報論的学習理論論文小特集)
- ノイズと遅れの共鳴現象
- 25p-H-18 「ノイズ」と「遅れ」の数理と応用
- 遅れ力学系による暗号化
- 遅れを含んだフォッカーブランク方程式(基研研究会「ニューラルネットワーク〜これからの統計力学的アプローチ〜」,研究会報告)
- 「遅れ」と「ノイズ」を含む系の数理 : Delayed Random Walkの観点から(インダストリアルマテリアルズ)
- 5p-YE-2 Delayed Random Walkにおける相関関数の振動
- Delayed Random Walk Models
- Delayed Random Walkによる重心制御機構のモデル
- Three-State Stochastic Neural Networkの挙動と解析(ポスター発表,基研長期研究会「複雑系」,研究会報告)
- 集団追跡と逃避(話題)