「マンレサ」(一五二二-二三) : イグナチオ・デ・ロヨラの生涯における三一的キリスト中心的コミュニケーション(1)
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概要
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イグナチオ・デ・ロヨラ(一四九一-一五五六)は、ロヨラでの「回心」(一五二一年)の後、マンレサで徹底した祈りと苦行の生活を送ったが(一五二二-二三)、この一年足らずのマンレサ滞在の際のイグナチオの神体験は、その後のイグナチオの生涯全体の基盤となるような霊的な体験となった。本稿では、初期イエズス会員たちの証言および自叙伝二八-三〇番-「五つのポイント(cinco puntos)」-に描かれている、マンレサにおけるイグナチオの神体験の詳細な分析をとおして、マンレサでのイグナチオの神体験が、その頂点となるカルドネル河畔での照明体験-「照らし(ilustracion)」(自叙伝三〇番-をも含め、根本的に三一的キリスト中心的な神人的コミュニケーション体験と解すべきであることを証示する。
- 2006-12-20
著者
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