老年期の人生満足度に及ぼす自我強度と定位家族の影響
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概要
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本研究の目的は、老年期における人生満足度に関する自我強度と定位家族のあり方の影響を明らかにすることである。152名の老人(65歳以上、男性61名、女性91名)にDienerによる人生満足度尺度、幼児期における家族関係をみるOlsonによるFACES III、及び筆者による自我強度尺度を実施した。その結果は、以下のとおりであった。(1)本研究の結果では、人生満足度に関して性差は認められなかった。(2)人生満足度に関して施設にいる老人と在宅老人とに差は認められなかったが、女性の場合、施設にいる老人は、在宅老人よりも人生満足度は高くはなかった。(3)人生満足度得点、FACES IIIの凝集性得点、自我強度得点の3つの相関係数は、0.29から0.39までの範囲の値を示した。(4)偏相関係数から、男性の場合は、人生満足度と幼児期の家族関係の凝集性とが関連があり、女性の場合は、人生満足度と自我強度とが関連があることが明らかにされた。本研究に結果から、老年期の人生満足度に自我強度と幼児期の家族関係が重要な役割を果たしていることが示唆された。
- 2007-03-31
著者
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