精神障害者のセルフヘルプ活動と社会参加 : 県連組織の現状と課題
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概要
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本稿では、筆者が実施した全国各地の県連組織へのインタビュー調査及びアンケート調査を通して、日本における精神障害当事者の県連組織の現状を明示し、それらを踏まえ、県連組織の組織化の進展並びに活動の活発化に向けた支援の課題について検討を行った。本調査の結果から、今後の県連組織の組織化の進展に向けた支援の課題として、精神保健福祉センターによる組織育成に関する取り組みを充実すること、地域間の単会同士のつながりを深める取り組みだけでなく、地方のネットワーク組織とリンクする形で、当事者間の活発な情報交換やゆるかやな交流を促す機会をつくりだすことが見出せた。また活動の活発化に向けた支援の課題については、人材の充実がなかなか進まないため、運営体制の整備が遅れていること、互いに支え合える安定した運営体制の整備や活動資金の充実、当事者自身による当事者自身のための活動として魅力ある県連組織の活動を目指すこと、必要に応じた補助金や助成金の獲得とともに公私協働のパートナーシップのあり方について模索していく必要があることが今後の課題として見出せた。
- 長崎ウエスレヤン大学の論文
- 2005-03-31
著者
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