精神障害者ピアヘルパーの就労移行促進に向けた一考察 : 講座修了後のフォローアップのあり方を中心に
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概要
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本稿では、筆者が実施した精神障害者ピアヘルパー養成講座を修了した精神障害当事者11名へのアンケート調査を通して、講座受講の動機や講座修了後の就労意識について明示し、それらを踏まえ、精神障害者ピアヘルパー養成講座修了後のフォローアップのあり方について検討を行った。精神障害者ピアヘルパー養成講座修了後のフォローアップのあり方として、「雇用の場の確保及び創出」、「就労準備訓練としての精神将棋者社会適応訓練事業の活用」、「ピアヘルパー及びヘルパーの業務研修の機会創出」、「ピアヘルパー連絡会の創設」について見出すことができた。また精神障害者に村するホームヘルプサービスそのものがまだまだ地域社会に浸透していない現状から、精神障害者ピアヘルパーに対する期待として、精神障害当事者としての視点で利用しやすいホームヘルプサービスのあり方を考えること、その過程の中でホームヘルプサービスそのものの普及啓発にもつなげ、また活躍の現場を自ら開拓していく必要があることから、養成講座開講を含めて今後は実践面での精神障害者ピアヘルパーの活躍が期待されると論及した。しかし精神障害者ピアヘルパーたちが安心して生き生きと働き続けられる環境整備や身分保障をどのような形で進めていくのか、今後のホームヘルパー制度の動向を見据えつつ、他の先進地域での精神障害者ピアヘルパーの活動を参照しながら考えていく必要がある。
- 2006-03-31
著者
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