RNA干渉を用いたコオロギの遺伝子機能解析法の研究
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概要
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コオロギは、胚発生や脚形成の様式がショウジョウバエと異なる。また、コオロギ幼虫の脚は切断されても再生可能であることが知られている。コオロギの胚発生と脚再生過程に働く遺伝子の機能を解析するために、我々はRNAi法を用いている。これまでに、 embryonic, parentalそして、nymphal RNAi法を確立し、次の事を明らかにした。コオロギにおいては、(1)ショウジョウバエ(Bicoid)と異なる因子(Caudal)により、胚の前後の位置情報が与えられている可能性がある、(2)winglessシグナル伝達経路が再生過程で働いておりそして、再生過程における遠近軸に沿った位置情報の決定に関与している、(3)ヒト脆弱X症侯群の原因遺伝子のコオロギホモログfmrは、コオロギの鳴き方に影響を与える遺伝子である、(4)diphenol oxidaseをコードするlaccase 2はコオロギ外骨格の着色、硬化に関与している。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2007-07-13
著者
-
野地 澄晴
徳島大 工
-
野地 澄晴
徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部
-
三戸 太郎
徳島大学大学院先端技術科学教育部環境創生工学専攻
-
大内 淑代
徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部
-
中村 太郎
徳島大学大学院先端技術科学教育部環境創生工学専攻
-
濱田 明日香
徳島大学大学院先端技術科学教育部環境創生工学専攻
-
板東 哲哉
徳島大学知的クラスター
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