金属間化合物のデンドライト成長メカニズム : 結晶構造の異方性がもたらす多様性(<特集>期待される結晶成長)
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概要
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様々な浮遊法の開発により,非平衡状態である過冷融液からの凝固過程の研究が進んでいる.これまで,特に金属や半導体などを対象として,凝固挙動のその場観察がおこなわれ,過冷融液からの結晶成長メカニズムの解明がなされてきた.一方,結晶構造に異方性が強い金属間化合物は,過冷度の増加に伴い,成長機構が変化することが予測されるが,過冷凝固のその場観察は十分でない.凝固組織の制御を目指す上で,金属間化合物融液の過冷凝固過程を詳細に調べる必要がある.本稿では,まず,特に結晶構造の異方性が大きいα-FeSi_2の様々な過冷度からの凝固挙動の特徴を紹介する.そして,凝固組織の解析から,凝固メカニズムのモデルを提案する.
- 日本結晶成長学会の論文
- 2007-07-31
著者
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野崎 潔
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部
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栗林 一彦
芝浦工業大学工学部材料工学科
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栗林 一彦
東京大学工学部境界領域研究施設:(現)宇宙科学研究所
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長汐 晃輔
東京大学工学系研究科マテリアル工学専攻
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