賃金の物価インデックス化と金融政策
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概要
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賃金が物価にインデックス化されることは、中央銀行の裁量的な金融政策において、民間に予期されないインフレを発生させるインセンティブをなくす効果を持つ。この効果を考慮すると、インデックス化されているシェアの水準は、金融政策の効果に影響を持つことになる。また、インデックス化されているシェアが、インフレ率の分散に影響する内生変数として考えると、中央銀行と民間の均衡として、インフレ率の分散とインデックス化されているシェアは決定されると考えられる。その均衡は不安定なものである可能性があり、複数存在する可能性もある。またルールに基づく金融政策も選択可能な場合も、中央銀行と民間の均衡として、経済の状態が決定される。ただし、この場合も経済を不安定化させる均衡が存在する可能性がある。
- 摂南大学の論文
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