結核とエイズ問題についてアジアとアフリカの事例を基にした比較研究

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アフリカを中心として公衆衛生上の大きな課題であり,アジアでも進展が危惧されるエイズと結核の問題,特にHIV流行の蔓延に伴う結核症の増加に対して,長崎大学と結核研究所が関与した事例を基に検討した。本研究チームは,レビュー論文で世界的なエイズ合併結核問題を考慮した上で,WHOのエイズ結核対策に関する暫定政策を検討し,エイズ結核の分野における研究開発,特に社会学的研究の必要性を論じた[1]。特に,HIV蔓延地域における結核対策に関し,結核に対する偏見(stigma)をなくすため,及び結核治療脱落率を減少するための介入の重要性について考察した。既に,タイ等では社会学的研究の結果に基づいて,女性や貧困者などといった脆弱な集団に対する効果的な介入を見出すことに成功している。また,エビデンスに基づいた社会学的研究は,エイズ結核分野において現場で活動する専門家,政策担当者らを対象とした研修にも教材として活用されている。エイズ合併結核問題において,エイズと結核の様々な社会的相互作用を考慮しつつ,効果的な対策を打ち出すためには,更なる質の高い研究開発が必要であると考えた。これらの基盤に沿って,今年度は,より問題の深刻なアフリカの状況に適応した事例検討を進めた。
長崎大学の論文

結核とエイズ問題についてアジアとアフリカの事例を基にした比較研究

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