研究集会報告 2 「HIV感染症の世界的予防治療戦略」
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概要
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HIV感染症の世界的予防治療戦略として,HIV・エイズワクチン開発と,途上国における効果的な抗HIV薬の普及は,急務とする課題である。これらの分野で,日本が世界に先駆けた独創的な研究を行うには,HIV流行が深刻な発展途上国の医療従事者や研究者と先進技術を有する日本国内研究者との国際共同研究を促進させることが有効であると考え,それを本研究集会の目的とした。本研究集会代表者は,HIV感染の臨床科学研究に応用させるために,タイ国北部ランパン県に位置するランパン病院をベースに,HIV感染者およびその配偶者を対象にしたコホート研究を運営・維持してきた。しかし,相当数のHIV感染者(特に長期生存感染者)やHIVに暴露されたが感染していない配偶者を新たにリクルートし,同研究をさらに発展させるためには,ひとつの病院のみでは限界がある。そこで,本年度は,ランパン病院の他に北タイで積極的にHIV・エイズ診療実績があるチェンライ総合病院とチェンマイ県病院のHIV外来担当臨床医を長崎に招聘した。さらにHIV・エイズ研究のうち抗HIV免疫,宿主遺伝子多型,抗HIV薬剤研究分野で優れた研究活動を続けている日本国内の研究者を同時に招聘し,第一線で活躍する臨床医と最先端の医科学研究を実施している研究者が互いに情報交換し,HIV感染症の世界的予防治療戦略の観点から,どのような国際共同研究を発展させた行くべきかについて議論を深めると共に,本研究集会を契機に北タイにおける新たなHIV臨床医研究ネットワークの構築を目指した。
- 長崎大学の論文
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