虚血性腸炎の引受査定
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
虚血性腸炎の引受査定について文献的考察を加えて報告する。虚血性腸炎は病因の詳細が未だ不明の疾患で,通常は診断基準に基づいて診断されるが,その鑑別診断は必ずしも容易ではない。また,臨床経過の分類上最も予後不良である壊疸型を虚血性腸炎から除外するか否かで臨床診断上も統一されておらず,同じ診断名でもその病態は個々で差があり,当社の引受査定上も厳しいのが現状であった。一方,当社の入院給付診断書の集計結果では,大半が入院期間1ヶ月以内で手術なく退院していた。文献的に一過性型虚血性腸炎は年齢に関係なく予後良好の可逆性病変であり,1ヶ月以内の入院で手術なく治癒したものはこれに該当する可能性が高く,無条件での引受が可能であると考えられた。逆に,手術施行例や長期経過観察例では,腸管虚血が全身性疾患の一病変であるものや炎症性腸疾患など予後不良の疾患の可能性があるため,謝絶の方向で検討すべきと考えられた。
- 2005-12-17
著者
関連論文
- HCV抗体検査導入による選択効果について(一般演題A,第103回日本保険医学会定時総会)
- 個人健康診断結果通知書扱の検査値異常出現率
- 川崎病の引受査定における文献的考察
- 川崎病の引受査定における文献的考察(一般演題A,第100回日本保険医学会定時総会プログラム,学会からのお知らせ,学会より)
- 糖尿・糖尿病要因の死亡率について : 合併所見の観点より
- 虚血性腸炎の引受査定
- 2004AAIM参加報告
- 虚血性腸炎の引受査定における文献的考察(一般演題B,第101回日本保険医学会定時総会,学会からのお知らせ,学会より)
- 要因別死亡指数の検討
- 心筋梗塞の治療法の変遷と入院期間の短縮(一般演題C,第108回日本保険医学会定時総会)
- 心筋梗塞の治療法の変遷と入院期間の短縮
- 心筋梗塞の治療法の変遷と入院期間の短縮