ケブカトラカミキリ成虫の飛翔能力
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概要
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イヌマキの重要害虫であるケブカトラカミキリ成虫の移動分散能力を把握するため,飛翔能力に関する室内実験を行った。宙づり飛翔法により飛翔の継続時間を,定距離飛翔試験により飛翔速度を測定した。成虫の平均飛翔継続時間は約77秒であったが,実験に供した28個体中14個体の飛翔継続時間は30秒以下であった。180秒以上飛翔した個体は,飛翔終了後,歩行もできないほど消耗していた。成虫の飛翔速度の平均値は1.58m/秒であった。飛翔継続時間にも飛翔速度にも日齢による変化は認められなかった。算出された平均飛翔距離は122m,最長飛翔距離は1,170mであった。これらの結果から,本種の移動性は比較的低く,被害林分では短距離の飛翔を繰り返しているものと推察された。
- 2005-06-01
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