韓国の集約型ブロイラー生産施設において分離されたサルモネラの特徴(公衆衛生学)

概要

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集約型ブロイラー生産施設におけるサルモネラ分雑株の汚染源究明に向けた生物学的,遺伝的特徴の解析を目的として本研究を行なった.集約的施設の種鶏農場,ふ化場,ブロイラー農場,食鳥処理場から6種類の血清型のサルモネラが分離された.S.Heidelbergはブロイラー農場からは検出されなかったが,種鶏場,ふ化場,食鳥処理場からは持続的に検出された.S.Enteritidisはふ化場と食鳥処理場から,また,S.Senftenbergはふ化場とブロイラー農場からそれぞれ分離された.S.Blockleyはブロイラー農場においてのみ,S.Virchowは食鳥処理場においてのみ分離された.S.Heidelberg,S.Enterifidis,S.Senftenbergの分離株はそれぞれ3,5,7型に分類された.とくに,薬剤耐性パターンにより4型に分類されたS.SenftenbergはすべてXbaIPFGEで異なるパターンを示した.また,ナリジクス酸耐性のS.Enteritidisの4株も異なるファージ型とPFGEパターンを示した.同一集約型施設に由来するサルモネラがこうした異なるパターンを示したことは,韓国における多数の集約型鶏生産会社についてさらなる疫学的研究が必要であることを示唆している.
社団法人日本獣医学会の論文
2007-04-25