制限された動的情報を用いたプログラムスライシング手法の提案

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概要

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大規模なプログラムのデバッグを行う際,デバッグの対象となるソースプログラム全体からバグがあると思われる部分を小さな範囲に限定することができれば作業効率が向上する.プログラムから注目した一部分を抽出する技術としてプログラムスライシング技術があるが,静的スライシングはプログラムから抽出したスライスが大きくなり,動的スライシングは実行オーバヘッドが大きくなるという問題がある.本論文では,静的手法と動的手法との中間に位置する,依存キャッシュスライシング手法の提案を行う.また,このアルゴリズムを実装し,サンプルプログラムを用いて実行データの収集を行った.この結果,配列やポインタを使用したプログラムに対し,依存キャッシュスライシングは既存手法と比較して約30〜90%のスライスサイズ削減を得ることができ,要したオーバヘッドも現実的な値であった.この手法は,効果的にデバッグを行う上で有効と考えられる.
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-02-01

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