龍角寺五斗蒔瓦窯跡出土文字瓦に見る文字生活 : 筆順・字形と文字の習熟度
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概要
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従来,上代における文字の普及とその習熟度を考える資料としては伝世資料に限定されていた.しかし,伝世資料である文献資料以外に,木簡・墨書土器・刻書土器・漆紙文書等の出土文字資料も重要なものである.木簡・漆紙文書以外の墨書土器・刻書土器等の資料には文脈も無く,一字か二字のものが多く,その検討には限界のあることも事実であるが,上代文字生活史の考究には無視できない.これらの資料に見られる文字の字形・筆順等も文字の習熟度の点では無視のできない視点である.筆順・字形等の多様さは文字の習熟度とは無関係ではない.筆順・字形の多様さは文字の習熟度と相関する.因みに,その多様さは新羅出土のものに同じ傾向を示すものも存する.書記された資料は,あらゆる要素の包括的な解析が必要である.活字化された資料の限界を自覚すべきことは言をまたない.
- 武庫川女子大学の論文
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