大腸癌絶対非治癒切除症例の検討 : 予後不良因子の検討と術後間欠的肝動注の評価
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概要
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高度進行大腸癌の予後を不良とする因子の解明を目的として,大腸癌絶対非治癒切除症例を検討した。過去10年間に経験した大腸癌手術症例220例中絶対非治癒切除症例は40例であり,これを1年未満死亡群(A群)と1年以上生存群(B群)とに分類し,臨床病理学的に比較した。絶対非治癒切除となった延べの理由は,同時性肝転移26例,腹膜播種10例,転移リンパ節遺残5例,遠隔転移3例,断端癌遺残5例であり,肝転移が最も多かった。治癒切除症例に比較して絶対非治癒切除症例では,男性,結腸癌,浸潤型,中低分化腺癌,高度壁深達例が多い傾向にあった。またB群に比べてA群では,結腸癌,浸潤型,低分化腺癌,高度壁深達例,複数の非治癒切除の原因となった因子を有する症例およびH_3症例が多く,これらの因子が高度進行大腸癌における予後不良因子と考えられた。肝転移症例に対する埋め込み式リザーバー付カニューレによる術後間欠的抗癌剤動注療法の成績は,H_1,H_2症例で予後の改善が示唆されたが,H_3症例に対しては無効なものが多かった。高度進行大腸癌に対する集学的治療は,癌の進行度と患者の全身状態を考慮に入れ慎重に対処すべきであると考えられた。
- 千葉大学の論文
- 1991-10-01
著者
-
斉藤 典男
千葉大学医学部外科第一講座
-
奥井 勝二
千葉大学医学部第1外科
-
更科 広実
千葉大学医学部第1外科
-
布村 正夫
千葉大学医学部第1外科
-
小池 正造
上都賀総合・外科
-
知久 毅
上都賀総合病院
-
更科 広実
千葉大学医学部外科学第一講座
-
小田 奈芳紀
千葉大学第1外科
-
小田 奈芳紀
上都賀総合
-
奥井 勝二
成田赤十字病院 外科
-
宮司 勝
上都賀総合病院
-
小池 正造
千葉大学医学部第一外科
-
宮司 勝
上都賀総合病院外科
-
宮司 勝
上都賀総合
-
足立 武則
上都賀総合病院外科
-
佐藤 泉
上都賀総合病院外科
-
足立 武則
千葉大学第1外科
-
足立 武則
上都賀総合
-
小田奈 芳紀
千大
-
小池 正造
上都賀総合病院外科
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