大分県猪串湾における有毒渦鞭毛藻Gymnodinium catenatumの出現と海水懸濁物中の麻痺性貝毒量およびヒオウギガイChlamys nobilisの毒化予察
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Gymnodinium catenatumによるヒオウギガイの毒化を高精度に予測するために,2002年12月〜03年4月の期間にG. catenatum細胞密度,海水懸濁物中の毒量, G. catenatum細胞あたりの毒量,ヒオウギガイ中腸腺毒力を測定した。調査期間中, G. catenatumの出現によりヒオウギガイ中腸腺毒力は675MU g^<-1>に達した。ヒオウギガイの高毒化はG. catenatum細胞密度,海水懸濁物中の毒量のみならずG. catenatum細胞あたりの毒量の増加が関係していることが示唆され,これらを考慮することにより,正確なヒオウギガイの毒化予測が可能であった。
- 公益社団法人日本水産学会の論文
- 2007-01-15
著者
-
松山 幸彦
独立行政法人水産総合研究センター西海区水産研究所
-
呉 碩津
九州大学大学院農学研究院
-
宮村 和良
大分県農林水産研究センター水産試験場
-
松山 幸彦
(独)水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所
関連論文
- 日本沿岸海域における無殻渦鞭毛藻 Gymnodinium microreticulatum の初報告
- 1995年に羊角湾で発生した渦鞭毛藻Gyrodinium sp.の赤潮 : 発生期の環境特性と養殖魚への影響
- 製鋼スラグからのりん,珪素の溶出とそれらが植物プランクトン自然群集の増殖に及 ぼす影響
- ブルーム盛期における麻痺性貝毒原因プランクトン Alexandrium tamarense の日周鉛直移動, 環境要因および細胞毒量の変化
- 有毒渦鞭毛藻 Alexandrium tamarense 個体群のマイクロサテライトマーカーによる多型解析
- 長崎県古江湾における有毒渦鞭毛藻 Gymnodinium catenatum Graham の冬春季の出現状況および培養株の増殖特性
- 八代海から単離した有害渦鞭毛藻Cochlodinium polykrikoidesの栄養塩利用特性と増殖動力学
- 近年の瀬戸内海における有害・有毒渦鞭毛藻の分布拡大とその原因 : 溶存態有機リンの生態学的重要性
- 東京湾のノリ生産に影響を及ぼす環境要因 : 栄養塩の長期変動および最近の珪藻赤潮発生
- 大分県沿岸における赤潮対策と今後の取り組み (特集 赤潮の対策を考える)
- 広島湾北部域における底層懸濁粒子からの音響散乱特性 : 超音波ドップラー分布計による底層濁度と体積濃度の測定可能性について
- IV(6)日本水産学会のバックボーンとしての水産業の役割(日本水産学会理事会・日本学術会議水産学分科会主催シンポジウム 水産学と日本水産学会の未来Part-III-行動する日本水産学会-,シンポジウム記録)
- 大分県猪串湾における有毒渦鞭毛藻Gymnodinium catenatumの出現と海水懸濁物中の麻痺性貝毒量およびヒオウギガイChlamys nobilisの毒化予察
- 有害渦鞭毛藻ヘテロカプサ・サーキュラリスカーマの発生および貝類斃死機構の解明に関する研究(平成15年度日本水産学会賞奨励賞受賞)
- 広島湾と荻浜湾(石巻湾の枝湾)におけるマガキ養殖場の環境条件の比較(平成17年度日本水産学会論文賞受賞)
- 麻痺性貝毒プランクトン Gymnodinium catenatum Graham による小蒲江湾の養殖ヒオウギガイの毒化
- 底生微細藻 Nitzschia sp. の増殖に及ぼす水温, 塩分及び光強度の影響
- 豊後水道における Karenia mikimotoi 赤潮
- 冬季, 猪串湾と小蒲江湾に出現する Gymnodinium catenatum の個体群形成に影響する海況条件
- 2010年夏季に八代海で発生した Chattonella antiqua 赤潮の短期動態 : 南部海域における出現特性
- 1.底質環境の変化からみた養殖許容量の考え方(魚類養殖環境の評価と改善への取組み, 日本水産学会水産環境保全委員会,懇話会ニュース)
- 底質環境の変化からみた養殖許容量の考え方
- 有害赤潮藻ヘテロカプサの分布域北上現象 : 佐渡島加茂湖での赤潮によるマガキの大量死