単科産婦人科医院における職員の風疹,麻疹および水痘抗体の保有状況 : 無床小児科医院との比較
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概要
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平成15年10〜12月に単科有床産婦人科医院6施設109名の風疹,麻疹,水痘抗体保有状況を調査し,無床小児科医院8施設33名と比較した。麻疹,水痘の抗体保有率はいずれも100%であったが,風疹抗体保有率は,産婦人科職員83.4%,小児科職員87.9%で,どちらの科にも10%以上の陰性者,偽陽性者が存在していた。また,産婦人科職員は小児科職員に比べ,風疹,麻疹,水痘のいずれの抗体価とも低い値を示し,産婦人科職員では小児科職員よりもこれらのウイルスに曝露される機会が少ないためと考えられた。風疹抗体陰性者,偽陽性者の罹患歴,予防接種歴,過去の抗体測定歴を検討したところ,Secondary vaccine failure (SVF), Primary vaccine failure (PVF)の疑いを含む感受性者が存在していた。麻疹についても,予防接種で抗体を獲得したと推測される年代では抗体価が低く,今後SVFによる感受性者の増加が懸念された。これらの感染症が妊婦や胎児,新生児に与える影響,SVFや自然罹患の減少による感受性者増加の可能性を考慮すると,予防接種により抗体保有率を上昇させることが望ましいと考えられた。
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