土佐湾沿岸域におけるアユ仔魚の分布および食性
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概要
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2000〜2003年の4期にわたり,土佐湾において,アユ仔魚の分布および食性を調査し,それらの生残要因の解明を試みた。仔魚は,河川水の影響を強く受け,水平的には距岸3km以内に,鉛直的には主に表層に分布していた。仔魚は,主にカイアシ類ノープリウスで環境中に多い種類を摂餌していた。平均摂餌率は卵黄嚢期でも40.8〜47.9%であり,発育が進むにつれ上昇した。これらのことから,接岸するまでの仔魚の生残にとって,沿岸近くでの集積程度と餌密度が重要であることが示唆された。
- 2006-11-15
著者
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高橋 勇夫
たかはし河川生物調査事務所
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木下 泉
高知大学海洋生物教育研究センター
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八木 佑太
高知大学海洋生物教育研究センター
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美藤 千穂
西日本科学技術研究所
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舟越 徹
株式会社かねふく
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木下 泉
高知大学総合研究センター海洋生物研究教育施設
-
木下 泉
高知大総合研セ
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