非配偶者間人工授精における人権侵害とソーシャルワーク
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概要
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本研究は,非配偶者間人工授精により生まれた子どもの人権擁護を目的としている.本研究では,欧米における子どもが親を知る権利に関する法の整備状況等を調査した.また,アメリカならびに日本においてAIDで生まれた子どもへのインタビューを行い,「インフォームド・コンセントがないところで勝手に行われた」「『精子+母』で『私』が誕生したのではなく,そこに『人』がいたと確信したい」など「物語の喪失」といえるDI者の発話を得た.本研究の成果は,DI者の「物語の再構築」のためには当事者の「出自を知る権利」を保障するシステムを構築することが必要であり,DI者を取り巻く諸課題の本質が「社会的虐待」と呼べるものであるという示唆を得たことである.
- 一般社団法人日本社会福祉学会の論文
- 2006-11-30
著者
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