相模湾産コケムシ類の多様性
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概要
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2001〜2003年にかけて相模湾の陸棚および陸棚斜面で採集されたコケムシ類の同定結果を報告する.採集品は35科に属する唇口類110種の他,いくつかの管口類を含むが,櫛口類は1種も含まれていなかった.唇口類35科の中でCandidae, Smttinidae, Phidoloporidaeの3科が特に多くの種を含んでいた.1地点からのみ記録されたのが60種(54%),2〜3地点から記録のあったのが37種(34%), 4〜5地点から採集されたのは9種(8%)であった.Amastigia rudis (Busk,1852), Steginoporella magnilabris (Busk,1854), Cribrilaria radiata (Moll,1803), Arthropoma cecilii (Audouin,1826),そしてRhynchozoon sp.の5種(4%)は6〜8地点で採集され,相模湾での優占種と考えられた.同定は困難を極め,全標本中の42種(38%)は属までしか同定できなかった.したがって,相模湾からの新記録は何種であるか明らかではない.しかし,Camptoplites,Porella,Smittina,Parasmittina,そしてMicroporellaの5属に含まれるうちの数種と,Phidoloporidae科の多くの種は相模湾からの新記録種,あるいは未記載種と考えられる.
- 2006-03-27
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