食事中脂肪酸摂取量を把握する上での調査期間の検討

概要

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写真撮影法による***30名の連続28日間の食事調査から日常の脂肪酸摂取量を知る上でどの程度の調査期間が必要かを検討した。さらに,生体指標を用いて,調査期間の妥当性を検討した。その結果,1.脂肪酸摂取量の個人内変動が大きかったのは,n-3系PUFAのエイコサテトラエン酸,EPA,DPA,DHAであった。これらの脂肪酸を構成する食品は7割以上が魚介類であった。2.エイコサテトラエン酸,EPA,DPA,DHAでは全食事調査期間の摂取量の平均値と調査終了前5日間の平均値との間に正相関が示された。エネルギー,脂質,上記以外の脂肪酸は,調査終了前7日間の平均値との間に正相関が示された。3.食事中EPAと赤血球膜リン脂質画分EPAは5日間で正相関が示されたが,食事中DHAと赤血球膜リン脂質画分DHAでは21日間で正相関が認められた。以上より,習慣的な脂肪酸摂取量を知る上では,少なくとも7日間の食事調査が必要であることが示された。また,赤血球膜リン脂質画分のDHAを生体指標として用いることで,より長期間の食事を推察することが可能であると考えられる。
女子栄養大学の論文