絹の過マンガン酸加里酸化生成物に対する定性的考察
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概要
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(1)KMnO_4液で絹を酸化し若干の生成物について定性的実験考察を行つた。(2)酸化された繊維状の黒色物質及褐色紛末はMnO_2又はメラニン, フミン質とマンガン酸化物であると推定される。(3)酸化濾液中にはCaCl_2液でよく沈澱する酒石酸類似物質が得られた。これはPeptide結合を有することを確かめた。(4)CaCl_2液で生じた沈澱を除いた濾液中には3倍量の酒精で沈澱する林檎酸琥珀酸類似の物質が得られた。これもPeptide結合が存在することを認めた。(5)これ等の沈澱は酸化の中間生成物でPolypeptide-carboxylic acidとも称すべきものと推定した。このもののアミノ酸残基はGlycine, Alanineであると考えられる。
- 鹿児島大学の論文
- 1953-12-25
著者
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