絹Fibroinの過マンガン酸加里消費量測定について
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概要
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(1)KMnO_4液で処理すると種々の繊維中絹が最も着色し易い点から他の繊維特に合成繊維その他絹類似のものと絹との簡易鑑別法の一つとして利用することが出来る。(2)KMnO_4液を用いて中性で絹の酸化を行ない誤差の少い消費量測定を行ない併せて強伸度を測定した。その結果消費量は作用時間と共に増加し強伸度は短時間に急激に低下することを確めた。(3)KMnO_4液の消費量より一次反応の式によつて速度恒数を求めた結果は時間と共に恒数は小となり一定値は得られなかつた。即ちこの場合は反応速度は時間と共に低下することが認められた。(4)試料の重量を異にし同一時間処理した場合適当な範囲内であれば速度恒数は一定する。それ故絹の如き固体の存在する不均一系においても消費量の比較検討が可能である。即ち酸化抵抗性を比較検討することが可能である。(5)酸及びアルカリによつて一部分加水分解を受けた絹は然らざるものより消費量の増加することが認められた。
- 鹿児島大学の論文
- 1953-12-25
著者
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