アートNPOとのパートナーシップによる自治体文化政策の可能性 : アートNPOの「専門性」と地方自治体の「コミットメント」をキーワードとして
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概要
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日本においては、アートNPOの経営基盤はいまだ整備されているとは言い難い。しかし、その中でも、文化施設の経営について、施設の設置者との個別の契約に基づき、設置者とのパートナーシップ(協働)によってめざましい成果をあげるNPOの事例が出てきている。一方、全国の公立文化施設で現在進行中の「指定管理者制度」の導入においては、設置者である地方自治体と指定管理者に選定された団体との間に、同様のパートナーシップの必要性がほとんど想定されていないのが現状である。しかし、公立文化施設の社会的役割を考慮すれば、単に経営効率の追求だけではなく、芸術という社会的資産を有効活用する視点が必要であり、そのためには、行政機関自身が自らの文化政策の達成目標を明らかにして明確な「コミットメント」を行うことが求められるとともに、専門性をもったアートNPOとパートナーシップを組むことが有効性を持つと考えられる。
- 2006-03-15
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