形態別介護技術演習(内部障害)における当事者参加型フィールド授業の教育効果について
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概要
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形態別介護技術演習(内部障害)において実施している「当事者参加型フィールド授業」について検討した。学生の疑似体験レポートとフィールド授業参加後のレポートより、意味のある最小の文章をカード化し、カテゴリー化を行った。疑似体験からは、≪内部障害に対するマイナスのイメージ≫をほとんどの学生が感じていることが明らかになった。フィールド参加後のレポートからは≪知識の深まり≫、≪ケアについて≫、≪当事者・家族への思い≫、≪気付き≫の4つのカテゴリーが抽出された。擬似体験での≪マイナスのイメージ≫が、その後のフィールド授業時の当事者のナラティブな語りを「無知の姿勢」で真摯に聴く姿勢を準備させており、フィールド授業の効果を上げていると考えられた。フィールド授業では、≪知識の深まり≫とともに、≪気付き≫の中に見られる「自己覚知」や「エンパワメント」が、大学内での講義では生み出せない効果を作り出し、学生にとってこの授業が有用であることを示していると思われる。また、地域の患者会などと大学が組織的に当事者参加の授業を作り出していくことは、拓かれた大学教育の一環を担う可能性を示唆していると考える。以上のような効果を生み出す「当事者参加型のフィールド授業」は効果的で有効な授業であるといえる。
- 大阪健康福祉短期大学の論文
- 2006-03-25
著者
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