保育の質的向上を目指す保育実践研究の方向 --保育者によるエピソード記録を中心とした園内研修の試み--
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概要
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現在の日本の幼稚園教育は「遊びを中心とする保育」を基本としている.しかしそこには,保育者の意図性や計画性に対する誤解,従来の保育研究方法の形骸化,外部への説明困難などの課題が認められる.これらの課題に対して幼稚園教育には,確かな幼児理解を基盤とした,保育の質的向上が求められている.小論はそのための保育実践および園内研修の試みとして,エピソード記録による実践研究の意義や課題を考察することを目的とした.エピソード記録には,①保育当事者による間主観的な課題の自覚化,②保育課題の共有化の過程を含む研究としての意味,③遊びの中での瞬時の判断の質的向上,という意義が認められた.また,エピソード記録による研究では,保育者集団の質が研究に大きくかかわることも確認された.
- 秋田大学の論文
- 2006-04-28
著者
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