米子市南方で新たに見つかった活断層
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概要
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西南日本の鳥取県米子市南方において,更新統を切る数本の断層が新たに発見された.これらは,花崗岩を不整合におおう更新世のアルカリ玄武岩溶岩(鶴田玄武岩)の台地の西縁沿いに発達する.これらの断層の1本の朝金断層について,トレンチを掘って調査した結果,本断層は7m以上の鉛直方向の変位をもち,総計7回活動し,少なくとも約13万年前から約2500年前までの間だけで4回活動したことが判明した.しかし,この断層は横ずれによると推定される二次断裂をもつが,横ずれが左横ずれか右横ずれか解析することはできなかった.鶴田玄武岩溶岩と花崗岩との不整合面は急傾斜の不整合面をもって花崗岩にアバットするが,この不整合面は花崗岩中の破砕帯に連続していることと不整合面の麓に角礫が存在することから,不整合面は断層活動によって形成された崖であると判断される.朝金断層は,急傾斜の不整合面をなす断層と共通した地質学的特徴をもつことから,鶴田玄武岩噴出直前に形成されたと考えられる.さらに,この断層は前期中新世に形成された陥没盆地縁辺に生じた同心円状断裂が再活動した可能性がある.
- 1997-03-25
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