自律的な学習継続が看護職者に及ぼす影響の検討 : 看護教育学研究への取り組みを通して
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概要
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本稿においては、筆者の看護職者としての学習経験を一例として提示し、自律的な学習の継続が看護職者に及ぼす影響について検討した。なお、自律的学習を「他からの指示や規制に頼ることなく、自分自身の判断や行為などの規準にしたがって学習すること、自らの行為を律して学習すること」と規定した。検討の結果は、自律的な学習の継続が対象理解に基づく学生への学習支援の重要性、看護教育学研究の意義、研究活動継続の重要性等の理解をもたらし、それらが看護学教員としての活動を支えていることを示した。このことは、一人の看護師の自律的な学習の継続が、教育の場において看護専門職としての役割を果たしていくことにつながり、看護職者としての成長・発達を促す意義があることを示唆している。看護職者が自律的な学習を行うためには、各人の職業活動に関心を向け、問題意識を持つことが必要であり、問題の改善に向けてその本質を追求し、誠実に取り組んでいくことが最も重要である。
- 日本看護教育学学会の論文
- 2006-03-31
著者
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