1.高温度に於けるコンクリートの熱膨脹に就て
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
前回発表した骨材主成分を異にする各種調合セメントモルタルの熱膨脹に続き、新に円柱型供試体直径5cm長さ20cmを使用した粗骨材コンクリートに関する実験で、骨材として水成岩質三種類、安山岩質二種類合計五種類を使用した。高温度に於けるコンクリートの膨脹率は貧調合1:5モルタルと骨材主成分の中間値を採り、その膨脹曲線は1:5モルタルに類似する。常温線膨脹係数は1:5モルタルの2〜3倍で富調合に1:1近く、高温度の膨脹率はむしろ骨材主成分に近い値を採り、就中一般使用される河砂利河砂、即ち、砂岩質骨材のコンクリートは鋼筋の70%内外に過ぎない。冷却曲線の測定結果によれば各温度に加熱されたコンクリートの残留の膨脹率は比較的少く、500℃以上は急増する。尚ほセメントモルタル中に埋込まれた鋼筋の膨脹率も測定したが鋼筋は自身の膨脹率を変化しない。
- 社団法人日本建築学会の論文
- 1953-03-30
著者
関連論文
- 110 高温度に於けるコンクリートの強度と弾性の変化 : 第8報 軽石(浅間産)コンクリートの強度
- 1 二次元の熱伝導の図式解法 : 火災時に於けるコンクリート部材の内部温度分布の算定
- 2. 高温度に於けるセメントモルタル及びコンクリートの温度伝導率の変化
- 1.高熱を受けたコンクリートの強度と弾性の変化 : 第3報、強度と弾性の自然恢復
- 127 高熱を受けた鉄筋コンクリート梁の強度の低減に関する実験的研究 : 第二報、内部温度不均一分布の場合-I(材料・施工)
- 128 加熱に伴う鉄筋コンクリートラーメンの変形と熱応力に関する実験的研究 : 第1報 変形の測定
- コンクリート及び鉄筋コンクリートの耐火力に関する研究 (〔論文〕 (表彰された業績)) (昭和30年度春季大会特集)
- 116 高熱を受けた鉄筋コンクリート短柱の強度の低減 : (第一報 終局強度)
- 94.高温度に於けるコンクリートの強度と彈性の変化 : 第五報.アルミナセメントコンクリート(材料)
- 35 高温度に於けるセメントモルタル及びコンクリートの温度伝導率の変化 : 第1報・セメントモルタル
- 1.高温度に於けるコンクリートの熱膨脹に就て
- 1) 高温度に於ける安山岩質砂モルタルの熱膨脹に就て
- 13 高温度に於けるコンクリートの強度と弾性の変化 : 第2報、引張強度と弾性係数
- 高温度に於ける石英質砂モルタルの熱膨脹に就て
- 5. 高温度に於ける安山岩質砂(白川砂)モルタルの熱膨張について
- 2. 高温度に於ける石英砂 (白浜砂) モルタルの熱膨脹に就て