超音波のカオス応用 : 新しい超音波医療応用(一般・音波物性)

概要

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近年、カオスの医療応用が盛んになり、超音波の心臓カオス診断が可能になった。ここでは、カオス解析法で我々が開発してきた従来の方法とは異なる手法で、MHz域で計測された超音波エコー診断でえられた心筋のRF-エコーシグナルと低周波域の心拍変動の揺らぎ(心電図RR間隔時系列)のダイナミックスの関連性について述べる。この点に重点をおいて、超音波エコー診断法をもちいて、フラクタル揺らぎの統計性を非平衡相転移や非線形物理学の立場からの解析結果とその可能性を検討する。ここでは、そのアプローチとして人の運動負荷試験を行った演者らの従来の試行結果をもちいて1) Detrended fluctuation analysis (DFA)法の適用。2) Wavelet Transform Modulus Maxima (WTMM)法をもちいて、マルチフラクタル特性、ローカルハースト指数特異性スペクトルの解析、これらのアプローチは超音波エコーの診断手法で従来の方法では得られなかった「心拍動の解析の可能性」をはじめて示したものである。
社団法人電子情報通信学会の論文
2006-10-13