自家骨髄単核球細胞移植を施行したBuerger病の2例 -当院に於ける再建不可能な虚血下肢への血管新生療法(再生医療)導入の試みー
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概要
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2例のBuerger病に対して自家骨髄単核球細胞移植(Bone Marrow Implantation, 以下BMI)を施行し,良好な早期成績を得たので報告する。[症例1] 48歳男性. 2000年にBuerger病と診断され,2005年6月30日右下腿に対しBMI施行. 術後血管造影で新生血管の出現と末梢動脈の描出,経皮的組織酸素分圧の上昇を認め,症状改善し職場復帰されている. [症例2] 54歳,男性. 2005年に左足し(そくし)の安静時疼痛が出現しバイパス術施行,確認造影でBuerger病と診断され,疼痛コントロール困難となり2006年3月30日左下腿に対しBMI施行. サーモグラフィーで皮膚温度の上昇を認め,自宅退院後リハビリ通院中である. [結論] BMIは再建不可能な重症虚血下肢における血流改善に有効である. 今後は長期成績の評価と安全性を明確にする為に更なる症例の集積が必要であると考える.
- 長崎大学の論文
著者
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長井 一浩
長崎大学病院輸血部
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長井 一浩
長崎大学医学部・歯学部附属病院輸血部
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宮崎 泰司
長崎大学医学部・歯学部附属病院原研内科
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宮崎 泰司
長崎大学大学院医歯薬総合研究科 原研内科
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松丸 一郎
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科循環病態制御外科学講座
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