DBを用いた確定診断情報の蓄積および検索によるPET読影支援手法(医療,夏のデータベースワークショップDBWS 2006)

概要

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近年注目されているがん診断のための撮影手法である,Positron Emission Tomography(PET)は,細胞の糖代謝という体内の機能を撮影するため,形態の変化からだけでは判定が困難ながんの進行度や,まだ形態の変化がおきていないような初期の小さながんの発見に有効であると期待されている.PET画像の読影には固有の医学的知識や経験が不可欠であるが,現在それらの知識は明確には蓄積されていない.そこで我々は,読影時に生じるデータをモデル化し,統一的な医学知識をベースに全情報を蓄積,医師全体で共有できるDBモデルを提案してきた.本稿では,読影時の情報に加え,読影後の確定診断の情報も読影情報に関連付けてDBに蓄積するためのモデル化を行い,読影時に検索によって確定診断情報を利用することで,確定診断情報からわかるPET診断における偽陽性例や典型的な異常例,特定部位の病症例といった検索が可能とし,PET読影の支援とする手法を提案する.また,そのためのPET画像DBの登録・検索インタフェースを実装し,検索の機能的考察を行い,本手法の有効性の評価を行った.
一般社団法人情報処理学会の論文
2006-07-12