タイ人主婦の多重な役割とうつ状態に対する受容
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
タイの就労既婚女性が職業と家庭生活との両立における多重な役割にどう対処しているかについて、抑うつ状態との関わりを検討した。週20時間以上勤務している22〜55歳の主婦(夫と同居)300人を対象に、自己記述形式の調査を行い、性役割観尺度、対処方法の項目、家族役割分担尺度、疫学的抑うつ状態尺度の4つの指標について、SPSSによる統計学的解析を行った。教育のレベル、子どもの人数、収入と抑うつ状態との間、就労、対処方法と抑うつ状態との間には有意な関係は認められなかった。これに対して、性役割観と抑うつ状態との間の相関関係が有意であった。母親として満足感をもつ者は家事を優先しており、このような対処方法を講じている者では抑うつ状態がより低いレベルであった。一方、母親の役割と就労とが両立困難であると捉えている者では、より高いレベルの抑うつ状態を示す傾向が認められた。
著者
関連論文
- 英語教育に関する諸要素 : 海外3地域における調査報告
- 統計資料から女性の健康を考える : 日韓の比較
- タイ人主婦の多重な役割とうつ状態に対する受容
- 既婚日本人女性看護職者の多重な役割と抑うつ状態に対する受容
- 看護大学における英語のホームページの開設状況