慢性呼吸器疾患患者における主観的歩行能力評価とシャトルウォーキングテストの関係

概要

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慢性呼吸器疾患患者を対象に,主観的歩行能力評価を呼吸リハプログラム終了時に行い,主観的歩行能力評価とシャトルウォーキングテスト,6分間歩行試験,肺機能検査,ADLスコア,膝伸展筋力検査などの客観的評価の改善率との関連性について検討した。また,主観的歩行能力評価において改善を得るためには,客観的評価にどの程度の改善が必要であるか検討した。その結果,主観的歩行能力評価と相関が認められたのは,シャトルウォーキングテスト歩行距離の改善率のみであり,主観的歩行能力評価と関連性があることが示唆された。また,シャトルウォーキングテスト歩行距離の改善率は主観的歩行能力評価良好群で35%,無変化群で8%であり,2群間に有意差が認められた。主観的歩行能力評価良好群においてシャトルウォーキングテスト歩行距離の改善率が平均35%であったことは,主観的歩行能力評価において改善を得るための一つの目安となり,今後呼吸リハプログラムの効果判定を行う際に有益となると考えられる。
社団法人日本理学療法士協会の論文
2006-10-20