Antimetastatic and immunostimulatory properties of fermented brown rice
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
マウス結腸がん細胞の実験的肝転移モデルにおいて,玄米をAsperigillus oryzaeで発酵させた健康食品FBRAの抗転移効果を検討した。FBRAを粉末飼料に10%で混ぜ14日間飼育し,その後colon 26-L5細胞を門脈内に移植した。さらに14日間10% FBRA飼料で飼育し肝転移を評価した結果,FBRA投与により肝転移が有意に抑制された。一方,実験期間中の体重増加には影響しなかった。次に,免疫増強作用を検討するため,マクロファージの細胞機能に対するFBRAの効果を検討した。10%FBRA飼料で18日間飼育したマウスから調製した腹腔滲出マクロファージにおいて,細胞内グルタチオン濃度が増加していた。また, FBRA投与だけではサイトカイン産生は誘導しないが, LPS刺激によるIFN-γ産生を増強した。一方, TNF-αおよびIL-12産生には影響を及ぼさなかった。これらの結果から, FBRAの経口投与によりcolon26-L5細胞の肝転移が阻害されたが,それには抗酸化効果を介したマクロファージの活性化に基づくTh1有意な免疫増強が関与していることが示唆された。
- 2006-07-31
著者
-
済木 育夫
富山大学和漢医薬学総合研究所病態生化学
-
済木 育夫
富山医科薬科大学和漢薬研究所病態生化学部門
-
済木 育夫
富山大学和漢医薬学総合研究所病態生化学分野
-
済木 育夫
富山医科薬科大学和漢薬研究所・病態制御部門・病態生化学分野
-
済木 育夫
富山医薬大
-
Saiki Ikuo
Div. Of Pathogenic Biochemistry Inst. Of Natural Medicine Univ. Of Toyama
-
Saiki Ikuo
富山大学和漢医薬学総合研究所 病態生化学
-
済木 育夫
富山医薬大 和漢薬研 病態生化学部門
-
Saiki Ikuo
Department Of Pathogenic Biochemistry Research Institute For Wakan-yaku (traditional Sino-japanese M
-
Choo Min-kyung
Division Of Pathogenic Biochemistry Institute Of Natural Medicine:the 21^<st> Century Coe Prog
-
Kobayashi Hiroshi
Sapporo Cancer Seminar Foundation
-
Saiki Ikuo
Institute Of Natural Medicine Toyama Medical And Pharmaceutical University
-
済木 育夫
富山医科薬科大学
-
済木 育夫
和漢医薬学総合研究所
-
SAKURAI Hiroaki
Century COE Program, University of Toyama
-
Tega Eiji
Division Of Pathogenic Biochemistry Institute Of Natural Medicine Toyama Medical And Pharmaceutical
-
Tega Eiji
Division Of Pathogenic Biochemistry Institute Of Natural Medicine
-
Chino Atsushi
Division Of Pathogenic Biochemistry Institute Of Natural Medicine
-
Sakurai Hiroaki
Division Of Pathogenic Biochemistry Institute Of Natural Medicine University Of Toyama
-
Saiki Ikuo
Institute Of Natural Medicine University Of Toyama
-
CHOO Min-Kyung
Century COE Program, University of Toyama
-
IWASAKI Teruaki
Genmai Koso Co., Ltd.
-
済木 育夫
富山大学和漢医薬学総合研究所
-
Saiki Ikuo
Department Of Pathogenic Biochemistry Institute Of Natural Medicine Toyama Medical And Pharmaceutica
-
Saiki Ikuo
21^<st> Century Coe Program University Of Toyama:division Pathogenic Biochemistry Institute Of
-
Sakurai Hiroaki
Division Of Pathogenic Biochemistry Institute Of Natural Medicine:the 21^<st> Century Coe Prog
-
Iwasaki Teruaki
Genmai Koso Co. Ltd.
-
Kobayashi Hiroshi
Sapporo Cancer Seminar
関連論文
- P-26 健康補助食品Fermented brown rice by Asperigillus oryzae(FBRA)の抗転移効果と免疫増強効果(腫瘍,一般演題ポスター,第24回和漢医薬学会大会 和漢薬の複雑さ-経験知と科学知-)
- 手術侵襲で増強される癌転移に対する炎症性サイトカイン産生阻害剤JTE-607の抑制効果の検討(第105回日本外科学会定期学術集会)
- B7-1(CD80)遺伝子導入した癌細胞ワクチンと抗接着ペプチド(FC-336)の併用による癌転移抑制効果
- 細胞接着阻害擬似ペプチドによる抗接着療法の癌転移におよぼす効果
- 30A-09 十全大補湯の経口投与によるマウス結腸癌肝転移抑制効果
- 肺癌縦隔リンパ節転移におけるactivator protein-1(AP-1)活性阻害について
- E-7 肺癌縦隔リンパ節転移におけるactivator protein-1(AP-1)活性について
- F-14 ヒト非小細胞肺癌のヌードマウスへの同所性移植とその検討(MMP・間質・転移,第40回日本肺癌学会総会号)
- P-1102 原発性肺癌を反映したマウス同所性移植モデルの作成 : その手技と評価
- 原発性肺癌を反映した同所性移植モデルの作成
- P-35 人参トリオール系サポニン代謝物の脂肪酸抱合物による抗腫瘍効果の発現
- J-3 プロポリス成分 CAPE 及びその類縁体による癌転移の抑制
- P-89 マウスlgE介在性三相性皮膚反応モデルを用いた当帰飲子の抗アレルギー活性成分の研究
- P-21 プロポリス成分CAPE及びその類縁体の細胞毒性活性の検討
- MS-III-4 マウスIgE介在性三相性皮膚反応モデルを用いた当帰飲子の抗アレルギー活性成分の研究
- P-24 がんワクチン免疫療法における漢方アジュバントの創生(腫瘍,一般演題ポスター,第24回和漢医薬学会大会 和漢薬の複雑さ-経験知と科学知-)
- DP-023-8 Rapamycin投与による胃癌腹膜播種抑制(第107回日本外科学会定期学術集会)
- SF-065-2 大腸癌におけるCXCL16の発現と腫瘍浸潤リンパ球および予後との関連(第107回日本外科学会定期学術集会)
- 416 マウスにおける3相性皮膚反応の解析III
- 関節リウマチ患者における桂枝茯苓丸奏効患者予測マーカーの同定
- 30A-08 マウス結腸癌実験的肝転移モデルにおける青〓子の転移抑制効果
- S-2 ススキ花穂による実験的アトピー性皮膚炎に及ぼす効果
- ヒト前立腺癌細胞株の浸潤能と増殖能に及ぼす各種chromogranin A fragmentの影響
- ヒト前立腺癌細胞株の浸潤能に及ぼすHGFの影響
- 30A-07 人参サポニンおよびその代謝物による癌の浸潤・転移におよぼす効果
- MP-406 前立腺癌患者における血清HAI-1とHAI-2の検討(一般演題ポスター,第94回日本泌尿器科学会総会)
- P-07 脳卒中易発症高血圧ラットにおける脳卒中発症関連タンパク質の探索と漢方薬の効果(脳神経・精神,一般演題ポスター,第24回和漢医薬学会大会 和漢薬の複雑さ-経験知と科学知-)
- ヒト前立腺癌細胞株DU-145/ARの細胞外マトリクスへの接着と浸潤について
- 株化肝細胞癌の遺伝子発現
- P-25 マウス結腸がん細胞におけるNF-κB活性化とがん転移に対する人参代謝産物の抑制効果(腫瘍,一般演題ポスター,第24回和漢医薬学会大会 和漢薬の複雑さ-経験知と科学知-)
- C-05 リンパ管内皮細胞に及ぼすクルクミンの管腔形成抑制効果(腫瘍,一般演題口演,第24回和漢医薬学会大会 和漢薬の複雑さ-経験知と科学知-)
- S2-05 十全大補湯の自然免疫系に及ぼす影響に関する基礎研究とその臨床への応用(シンポジウム2 和漢薬と生体防御,第24回和漢医薬学会大会 和漢薬の複雑さ-経験知と科学知-)
- 病態生化学分野(病態制御部門,各部門・附属センターの活動と業績)
- プロテインチップを用いた東洋医学における病態(証)の科学的解明・診断支援システムの開発
- G-056(30) Th1/Th2 バランスに及ぼす新しい和漢薬製剤(富山オリジナルブランド)の効果
- 和漢薬研究の最前線 : ゲノムからのアプローチ
- 補剤をめぐって
- マウス lgE 介在性三相性皮膚反応に及ぼす白虎加人参湯の効果 : 免疫・アレルギー (1)
- 人参サポニン代謝物の抗腫瘍効果は脂肪酸抱合によって増強される : 癌
- P-05 ヒト腸内細菌代謝能保有マウスを用いた薬用人参の大腸発癌抑制作用
- 29A-02 人参サポニンによる癌転移抑制効果は腸内細菌代謝能に依存する
- An amazing cow's urine therapy practice in Myanmar (News Letter)
- アレルギー性疾患モデルを用いた桃核承気湯の活性成分の探索研究 : 免疫・アレルギー (1)
- 415 マウスにおける3相性皮膚反応の解析II
- Kampo formulations and allergic inflammatory diseases : Efficacy for murine IgE-mediated triphasic cutaneous reaction
- ヒト大腸癌自然転移モデル由来細胞株を用いた転移関連因子群の解析
- SY5-5 マウス肝癌の組織片同種同所性移植による肝内転移治療実験モデルの確立及び肝内転移関連分子発現の検討
- PPB-3-012 Nafamostat mesilateは外科的侵襲による癌転移増強を抑制する(侵襲2)
- PP420 肝細胞癌におけるレチノイン酸レセプターの検討
- マウス腎細胞癌を用いた実験的肺転移におけるインターフェロンαと十全大補湯の併用効果
- ヒト前立腺癌細胞株におけるケモカイン受容体の発現に及ぼすアンドロゲンの影響について(第93回日本泌尿器科学会総会)
- PP3-099 ヒト前立腺癌細胞株DU-145/ARにおけるケモカインレセプターの発現について(一般演題(ポスター))
- 皮膚疾患に対する十全大補湯の応用とその作用機序に関する一考察
- OP-3-019 Surgical stressの増大により癌転移は増強する
- 証を念頭に置いた基礎研究の可能性を探る
- 免疫賦活:基礎--漢方薬による免疫賦活とがん転移の抑制 (特集 進化するがん治療の展望--薬剤師がチームの一員として知っておくべき基礎知識)
- 413 種々の系統のマウスにおけるIgE依存性三相性皮膚反応の検討
- 薬学教育と漢方(7)富山大学の場合
- マウス腎細胞癌の肺転移に及ぼすMatrix Metalloproteinase Inhibitor (ONO-4817)の効果
- 研究所年報巻頭の言葉
- Absolute Configuration and Antitumor Activity of Myxochelin A Produced by Nonomuraea pusilla TP-A0861
- A new formulation containing eleven crude drugs devised by the cooperative research project in Toyama
- リポソーム化 RGD による癌転移抑制
- 伝統医薬の創造的継承
- タイ拠点大学交流事業「薬学分野:天然薬物」(誌上シンポジウム)
- Anti-invasive and anti-angiogenic activities of Curcuma sp. extracts
- Antimetastatic and immunostimulatory properties of fermented brown rice
- I-62 YIGSR, RGD 誘導体による胃癌腹膜播種性転移抑制効果(第50回日本消化器外科学会総会)
- 2018 肝線維化と肝細胞癌の転移能に関する検討 : マウス肝細胞癌同種同所性移植モデルを用いて(肝基礎研究3,一般演題,第61回日本消化器外科学会定期学術総会)
- PP402 肝癌肝内転移のメカニズムの分子生物学的解析
- A Newly Devised Formulation for Self-Medication Enhances Interferon-γ Production and Proliferation of Splenic Lymphocytes(Pharmacology)
- Oleoyl triterpene glycoside biotransformed from ginseng suppresses growth and metastasis of murine B16-F10 melanoma via immunostimulation
- An intestinal bacterial metabolite (M1) of ginseng protopanaxadiol saponins inhibits tumor-induced neovascularization
- 現代西洋医学からみた東洋医学(3)漢方薬の抗腫瘍効果とその作用機序--補剤を用いた癌転移の抑制
- Anti-angiogenic effect of curcumin, curcumin ethylenediamine derivative and curcumin ethylenediamine manganese complex
- 漢方薬の抗腫瘍効果とその作用機序
- A Derivative of Aminopeptidase Inhibitor (BE15) Has a Dual Inhibitory Effect of Invasion and Motility on Tumor and Endothelial Cells(Pharmacology)
- 4. 漢方医学における『証』のプロテオミクス解析(証を念頭に置いた基礎研究の可能性を探る, 第56回日本東洋医学会学術総会)
- 漢方医学における「証」のプロテオミクス解析(シンポジウム1「証を念頭に置いた基礎研究の可能性を探る」, 第56回日本東洋医学会学術総会)
- 漢方とアンチエイジング(3)老化による免疫低下と漢方
- 漢方医学における「証」のプロテオミクス解析 (特集 モレキュラー漢方)
- エビデンスに基づく漢方薬の効果(大会長講演,第24回和漢医薬学会大会 和漢薬の複雑さ-経験知と科学知-)
- 研究所年報巻頭の言葉
- 2. 漢方薬の作用機序の解析 : 効果発現に臓器選択性や体質が関係しているか?(漢方薬の作用機序的解析, 第55回日本東洋医学会学術総会)
- アレルギー性皮膚炎と漢方方剤
- がんの転移と漢方薬--ここまでわかった漢方薬の効果と機序 (特集=漢方から現代医療を問う)
- 漢方薬の作用機序の解析 : 効果発現に臓器選択性や体質が関係しているか?(シンポジウム3 : 「漢方薬の作用機序的解析」)
- 基礎からみた「証」の研究--漢方医学における「証」のプロテオミクス解析 (特集 小児の漢方療法) -- (漢方の基礎と服薬)
- 漢方薬の使用指針である「証」の解明に向けて
- JSPS(日本学術振興会)支援による拠点大学交流事業
- Induction of apoptosis in Lewis lung carcinoma cells by an intestinal bacterial metabolite produced from orally administered ginseng protopanaxadiol saponins
- 補剤-現代医学の立場から
- 虚弱者に頻用される処方(第14回 伝統医学臨床セミナー)
- アレルギー性皮膚疾患に用いられる漢方方剤 (講座 EBMにもとづくアレルギー疾患の漢方治療)
- 補剤 現代医学の立場から
- 3.癌と補剤 : 基礎の立場から(第50回日本東洋医学会学術総会)
- S-I-4 証の病態モデルと漢方ゲノムの解明に向けて
- S-2-2 十全大補湯による癌転移抑制とその作用機序
- Catechoserine, a new catecholate-type inhibitor of tumor cell invasion from Streptomyces sp.
- Rakicidin D, an inhibitor of tumor cell invasion from marine-derived Streptomyces sp.