語学教師のための対照レトリック研究 : 日英語における談話構成について
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概要
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本稿の目的は、対照レトリックを用いて日本語と英語の談話構成を比較する先行研究を概観し、それぞれの言語の深層部分に横たわる表現上の傾向を探求することにある。Kaplan(1966)とHinds(1983,1990)の研究は、日本語という言語が英語の話し手にはどのように理解される傾向があるのかを知る上で有意義である。戸山(1973)、中村(1983)、安藤(1986)は、日本人の視点で日本語を比較文化論的に分析したものである。二つの言語を批判的に見比べることによって、相互の潜在的な内部構造が明らかになるということは、言語研究のみならず、語学教育の領域にも良い影響を及ぼすものであると考えられる。今回の研究を通じて、若い語学教師が、言語をよりよく理解する過程においては母国語が重要な役割を果たすということを認識し、理論に裏打ちされた教育を実践する役に立てば幸いである。本研究は、平成17年度嘉悦大学特別研究費の助成を受けて行われた。語学教育の重要性と語学教師の教育力向上にご理解をいただいた学校法人嘉悦学園に対し、心より感謝を申し上げたい。研究の計画段階では、英語のテクスト読解教育を目指したE-learning教材の作成を目指していた。しかし、いくつかの理由によって、共同研究者との理論研究へ方向転換したことをここにつけ加える。
- 2006-04-30
著者
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